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トヨタとブロックチェーンと私

日本のソフトウェアに未来はあるのか
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TaniguchiAkira
(ブログのトップ画像はここから引用させていただきました)
2024/07/26時点の情報に基づく内容となっております。

はじめに

世界の車産業は今転換期で、自動運転もさることながら、動力の変更も大きな課題となっています。
ヨーロッパはEV(色々種類はありますが、ここでは割愛します)を推進していましたが、結局電気の確保の問題なのか尻すぼみになりました。
環境問題で法律が厳しく、原子力発電所に規制がかかる国は電力生産コストが高くなり、そうなってくるとEVが増えれば増えるほど、自国の首を絞めてしまうという懸念があるのかもしれません(私の想像です)。
アメリカは2024年7月現在、次期大統領候補として有力なトランプ氏が「EVの普及を見直す」と言い出しました。
自国の石油をフル活用し、内需を活発化させる作戦でしょうか。数日前に支持を表明したイーロン氏のお気持ちを考えると夜も眠れません。

日本はどうなの?

日本はEVを制御するためのソフトウェア開発に遅れをとり、中国に押されています。
ソフトウェアエンジニア軽視が尾を引いているのかもしれません。
しかしながら、あのトヨタがブロックチェーン関連の会社を立ち上げていたのを皆さんご存知でしょうか。
WebXなどのイベントでブースを出していたので、私は以前から何度か見かけていました。
今日はそのトヨタ・ブロックチェーン・ラボが記事を出したので、読んでいきます

記事要約:パブリック・ブロックチェーンにモビリティを導入する方法

背景と動機

ブロックチェーン技術の活用はまだ始まったばかり。モビリティ(車やバイク、電車などの自動車両)は個人の所有物であると同時に半公共的な存在であり、公共ブロックチェーンはこのToyota Mobility Conceptの実現に適している可能性がある
https://www.toyota-blockchain-lab.org/library/how-to-introduce-mobility-into-the-public-blockchain
https://www.toyota-blockchain-lab.org/library/how-to-introduce-mobility-into-the-public-blockchain

コンセプト

モビリティをブロックチェーン上のスマートアカウントとして解釈することで、プログラム可能性の向上、様々なサービスとの接続、権利のトークン化が可能になる。
このアプローチを「MOA」(Mobility-Oriented Account)と呼び、Ethereumの Account Abstraction 標準ERC-4337をベースに設計している。
AAとは

設計とアーキテクチャ

MOAはERC-4337に基づいており、認証プロセスと鍵管理を分離することで、より安全で柔軟なアカウント管理を可能にする。
EOAを使ったシステムは、秘密鍵の紛失というリスクがあり、実運用上の懸念がある。
複数の関係者(ユーザー、所有者、製造業者、ディーラー、行政機関など)が車両関連の取引承認プロセスに関与できる。
https://www.toyota-blockchain-lab.org/library/how-to-introduce-mobility-into-the-public-blockchain
https://www.toyota-blockchain-lab.org/library/how-to-introduce-mobility-into-the-public-blockchain

実装

MOA ContractとKey Token Contractという2つの主要なコントラクトを実装。
MOA Contractは権限管理や署名検証などの機能を持つ。
コントラクト詳細
Key Token ContractはERC-721(NFT標準)に準拠し、車の「使用権」を表現する。
コントラクト詳細

シナリオ

ユーザはこれらのコントラクトを使い、基本的な操作(キーのアンロックやエンジン始動など)をデジタルで処理する。
また、NFTを利用して柔軟な権限付与(例:カーシェアリングやトランクの一時的な解錠権限など)も可能になる。
ユーザーはスマートフォンアプリなどを使って、NFTで表現された住所や権利をMOAに提示し、鍵の解錠など車のハードウェア操作を行う。
これらのNFTはブロックチェーン上に記録され、クルマのハードウェア操作は、ユーザー、クルマ、ブロックチェーンの相互作用によって実現される。つまり、モビリティのハードウェア操作に対して柔軟なデジタル権限を行使できる。
すべての操作権限を付与することで車の運転が可能になる一方、有効期限付きでトランクの解錠・施錠権限のみを付与することで、車を配送の受け渡し場所として利用することが可能になる。
NFTとして表現することで、「利用権」をデジタルに扱うことができ、カーシェアリングなどのサービスを実現しやすくなる。

将来のモビリティに向けて

AAによって可能になるパブリックブロックチェーン上のスマートアカウントの可能性は、その応用がユーザーウォレットに限定されないことを示唆している。MOAはそのようなアプリケーションのアイデアのひとつであり、モビリティがサービス・エンティティとなり、社会システムと統合される未来を描いている。
我々は、EIP-7702を含むイーサリアムコミュニティからの新しい提案に興奮している。実用的なスマートアカウントの大量導入には多くの課題がありますが、モビリティ企業としてそのユースケースに貢献できることを嬉しく思う。

所感

  • L1を使うところが、やはり王者トヨタ。
  • toyota-blockchain-lab.ethというアドレスがある。
    • ENSの詳しい説明はここを参照のこと
    • DNSと同様、期限が切れた時は別の人が購入できるので、争奪戦が始まるかもしれない
  • ブロックチェーンによる権限チェックというが、地下駐車場など、オフラインの場所だとどうなるのだろうか
    • そこはやっぱりゼロ知識で解決?(適当です)
  • EIP7702のことも見越しているらしいので、知識、知見という意味でも将来的な舵取りも安心できるかもしれない
  • 昔トヨタが好きで、カリーナEDやMR2に乗っていたので、そのような履歴をNFTで管理できると、すごく嬉しいなと思った。

参考リンク

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toyota-blockchain-lab.eth's profile on the Ethereum Name Service
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